若桜木虔メール通信添削講座 体験談 その28


「日本ラブストーリー大賞」応募体験記 七尾有美 さん

 私が若桜木先生の通信添削講座受講を検討したのは……今年に入っての二月末でした。きっかけは、ほかでもない、「新人賞が欲しいから」の動機です。
 受講を決める経緯も簡単なものです。自分で書いた作品で挑んでも新人賞の一次も通過しないだろうな→なんかいい秘策・対策なんかがネットに転がっていないかしら→若桜木先生の講座を知る→受講を決めるというごく自然な流れでした。
 生徒のみなさまの体験記は隅々まで読みました。なるほど。
 若桜木先生について浮かび上がる人物イメージは「駄目なものは駄目と告げる」「添削は手厳しい」「返信(つまり添削)が早い」など――つまり大変効率的なのではないか! と感じました。添削がオブラートに包まれたように遠くて優しい言葉で、かつ返信(添削)が遅いのではきっと新人賞は獲れないだろうと思えました。
 早速、「受講志願します」→「新人賞の受賞を目指して頑張りましょう。プロットを送ってください」のやり取りでした。
 プロット自体、作成したことがありませんもので、先生に相談、相談、相談で何通もメール交換させて頂きました。
 ようやく翌日にいざ、小説作成――の段階に至りまして、若桜木先生から初めに返ってきたお返事は「感心できません。まったく小説の体をなしていない」だったかと思います。感心できない&舶ェにきっちりみっちりと「駄目な理由」「直しかた、(改稿)のやりかた」が書き込まれているため、ひとつ、ひとつと縫うように直して行きました。
 何度も何度やり直しても同じ箇所にOKが出ないことも何度もあります。でも、諦めないことだ、とだけ思い定めてこなしていくうちに月日は半年経っていました。
 半年の間にようやく、「小説の体をなしている」ものを書くことはできるようになることができました。(私の潜在的な能力の善し悪しは別ですが……ここでは先生から学ばせて頂けたことを指しています)
「日本ラブストーリー大賞」の689人の応募の中の48人の中に入り込むことができました。これでは本当にただの「応募記念」としか言えません結果ですが、全く書いたことがなかった者が紛れ込めただけ、さいわいなのです。
 以下、講評を引用いたします。
《初期の川上未映子さんを思わせる独特の文体がとても印象的。いつまでも読んでいたいと思わせる、クセになる文章です。好き嫌いは分かれるかもしれませんが、確実にファンをつかめる文体だと思います。キャラクターの性格付けもしっかりしていて、セリフ回しも魅力的。文章力と描写力は並々ならぬものがありますが、物語世界の広がりのなさ、普遍性のなさがちょっともったいない気がしました。
 恋愛において「追って追われる」関係性は普遍的なものだと思いますが、本作の場合、背景に「フェチ」の世界がありますので、限定的な、マニアックな物語であるという印象を受けてしまいます。これでは読者を限定してしまいかねず、じつにもったいない!
舞台設定をもう少し一般的なものにした作品も読んでみたいです》

 若桜木先生の講座をとくにおすすめしたいのは、「エンターテインメント性(お他人さまに読んで頂く凹凸のある小説)の高いものを書きたい、と思っているかた」です。私めも、独りよがりになってしまいがちですので、若桜木先生に何度も注意されながら書くのが常です。(視点の位置、物事の描写の量など)
 あと、多少、厳しいと思える先生からの文面を変には勘ぐり過ぎずに、ただ眼の前のこと(改稿)をこなす――師事すること、ですね。指導して頂く「師匠」なわけですから厳しくして頂くのはありがたいことなのです。小説の体が分からなくとも先生は何が駄目でどこが至らないのか指導してくださいますから、安心して添削をお願いするのがよろしいかと思われます。

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